
トーン貼り貼り。
イラクでのアメリカ人死者が3500名超。イラク人死者はそれを遥かに上回るわけですが、残念ながらアメリカネタに比べると全く重要視されません。
そのアメリカはイランからのミサイルに備えて東ヨーロッパでのミサイル防衛を推進しており、ロシアと衝突しているわけですが、ロシアがアゼルバイジャンに共同レーダー施設の建設を提案。はたして雪解けとなりますかどうか。
さて、劣化ウランの続き。
尿中ウランの測定
体内のウランを測定する標準的な方法は、尿試験である。湾岸戦争で劣化ウランに暴露した29人の兵士と、しなかった22人の兵士から、それぞれスポット尿と24時間蓄尿を採取し、ウランを測定したところ、24時間クレアチニン量で補正したスポット尿中ウラン濃度が有効であることがわかった。しかし、尿中ウランがクレアチニン1gあたり0.05マイクログラムを下回る場合、判定が困難であった。このことから、ウラン暴露量の低い被験者をスポット尿で判断することは、推奨できない。これはスクリーニングプログラムにおいて重要な発見であり、最も信頼できる尿分析データは24時間以上の蓄尿を行ってクレアチニン補正を行ったものであるということが分かった。
劣化ウランに暴露したかどうかを判別するには、ウランの3つの放射性同位体の比率を分析することが必要である。もし劣化ウランに暴露したなら、天然ウランで0.72%含まれているウラン235が0.2%程度しか含まれていないはずである。同位体比率分析はプラズマ質量分析器で行うことができ、1リットルあたり10-35ナノグラムのウランが含まれていれば解析可能である。しかし、ウラン同位体解析のもっとも精度の高い試験は、熱イオン化質量分析である。これは地質化学研究に使用されている機材であるが、まだ生物学分野で使用されたことはない。
骨中ウランの測定
イオンの特徴から、2酸化ウランイオンはカルシウムイオンと同じメカニズムで骨中に蓄積される。全身のウランのうち66%が骨に蓄積するとされており、半減期は300-5000日である。最近では、X線蛍光法を使用した金属追跡法の進歩が、骨中ウラン解析の新たな技術につながる可能性を秘めている。
放射線毒性
化学的毒性よりは割合が低いものの、劣化ウランには放射線毒性も確かに存在する。しかし低線量被曝であることから、その定量法は未だ確立していない。最近、歯のエナメル質の解析で20ミリシーベルトの線量を測定できたという報告がなされており、この技術の応用が期待される。
放射線量は、放射線の種類、被曝経路(内部被曝か外部被曝か)、被曝状況(戦車の中で劣化ウラン弾を被弾したのか、劣化ウラン弾生産工場で被曝したのか)など様々な要素で規定されるほか、劣化ウランが酸化物の形で吸入されたのか、それとも金属ウランのままで吸入されたのかによっても異なる。イギリス防衛省が発行した「湾岸戦争参加兵の疾病」レポート第7版によれば、「劣化ウランが目標に当たると、セラミック劣化ウランのエアロゾルが形成される。多くの粒子(全体の46-70%)は直径10ミクロン以下で、ヒトが吸入してしまう大きさである。2.5ミクロン以下の粒子は、肺の奥にまで到達する危険がある。」とのことである。
放射線誘発性肺ガン
ウラン鉱山労働者とラドン被曝
ウラン鉱山労働者に関する研究が、アメリカやカナダ、チェコなどで長年に渡りいくつも行われている。これらの研究データによれば、ウラン鉱山労働者は、ラドン系列核種の被曝により肺ガンを生じるとのことである。また、調査期間はこれらよりも短いが、フランスやオーストラリアでも同様の研究結果が出ている。
ウラン採掘は東ドイツでも行われており、そこで働いていて死亡した労働者は死後に解剖を受けた。その28995症例(1957-94年)のうち、5974例に肺ガンが認められた。
3つの年代に区分して調査したところ、労働条件が悪く採掘カスを吸い込み放題だった1946-54年には34%が肺ガン、15.7%が非肺ガンに罹患しており、酸素ボンベとマスクによる換気が普及し始めた1955-70年には22.8%が肺ガン、20.9%が非肺ガンに罹患、ラドン被曝量に制限を設けるようになった1971-89年には17.2%が肺ガン、18.9%が非肺ガンの罹患となった。